ヒエログリフ一覧表!アルファベット・50音変換から意味まで完全網羅

古代エジプト文明の象徴として、数千年の時を超えて私たちを魅了し続ける「ヒエログリフ(聖刻文字)」。

ピラミッドや神殿の壁面に刻まれた、鳥、人、蛇、目玉といった不思議な記号たち。これらは単なる装飾や絵画ではありません。一つひとつが明確な音と意味を持ち、驚くほど高度に体系化された「文字」なのです。

「この記号には一体どんな意味が隠されているの?」

「自分の名前を古代のファラオのように書いてみたい」

「デザインの資料として、正確な形と意味を知りたい」

そんな知的好奇心を満たすために、ヒエログリフの世界を基礎から応用まで徹底的にガイドします。専門的なエジプト学の知見をベースにしつつ、私たちが直感的に楽しめるよう「アルファベット」や「50音」への対応表も完備しました。PCやスマホで表示できるUnicode対応文字も網羅しています。

神々の言葉(メドゥ・ネチェル)と呼ばれた神秘の世界へ、ご案内しましょう。

神々の言葉、ヒエログリフの魅力

ヒエログリフ(Hieroglyph)という呼び名は、ギリシア語の「ヒエロス(聖なる)」と「グリペイン(刻む)」に由来し、「聖刻文字」と訳されます。

しかし、古代エジプト人自身はこの文字を「メドゥ・ネチェル(神の言葉)」と呼びました。彼らにとって文字とは、単なる情報伝達ツールではありません。書かれた事物を実体化させ、永遠の命を与える魔術的な力(ヘカ)を秘めたものだったのです。

なぜヒエログリフは「絵」なのか?

ヒエログリフ最大の特徴は、なんといってもその視覚的な美しさです。ハゲワシ、フクロウ、水面、パン、足……。これらはすべて、古代エジプト人の身の回りにあった自然物や道具を模しています。

けれど、これらは「絵文字(ピクトグラム)」のように「絵そのものの意味」を表すだけではありません。

例えば、「アヒル」の絵はそのまま「アヒル」を指すこともありますが、文脈によっては「息子(サ)」という「音」を表すために使われます。

  • 意味を表す機能(表意文字)
  • 音を表す機能(表音文字)
  • 言葉のカテゴリーを決定する機能(決定詞)

これらが複雑かつ精緻にパズルのように組み合わさっているのが、ヒエログリフの面白いところ。

このページでは、一見難解なこのシステムを、現代の私たちが使いやすい「アルファベット」や「日本語(かな)」のルールに落とし込んで紐解いていきます。

【早見表】ヒエログリフ一覧とアルファベット・50音対応

ヒエログリフには数千種類もの記号が存在しますが、その根幹をなすのが「単子音文字(ユニリテラル)」と呼ばれる24〜26種類の記号です。これらは現代のアルファベット(A〜Z)のように、「1つの記号が1つの子音」に対応しています。

まずは、この基本パーツを一覧で押さえましょう。これさえ分かれば、英語やローマ字表記の日本語をヒエログリフに変換する基礎が身につきます。

基本のアルファベット(A〜Z)対応表

この表では、エジプト学の標準的な分類と、Unicode文字、そしてその記号が何のモチーフか(ここが重要です!)をまとめています。

アルファベットヒエログリフ転写モチーフ(描かれたもの)意味・解説
A𓄿エジプトハゲワシアレフ。本来は喉の奥で息を止める音ですが、便宜上「ア」と読みます。女神ネクベトの象徴でもあります。
A / E𓂝アイン。喉の奥を絞る独特な音。日本語の「ア」や「アー」に当てられます。
B𓃀b足(膝から下)ベト。日本語の「バ行」に対応。人間の足の形です。
C / K𓎡k籠(かご)カ。取っ手がついた籠の側面図。「K」や「C」の音を表します。
D𓂧dデト。手のひらの形。「ダ行」に対応します。
F𓆑fツノクサリヘビエフ。砂漠に住む毒蛇。「フ(F)」の音。蛇の「シュー」という音に由来するとも。
G𓎼g土器置き台ゲト。壺を置くための台座。「ガ行」に対応します。
H𓉔h家の平面図ヘト。葦(あし)で編んだ小屋や中庭の平面図。「ハ行」の音です。
H𓎛撚(よ)った亜麻の束ヘト(強調)。強調されたハ行。灯心などに使うねじった麻紐です。
I / J𓇋葦(あし)の穂イ。ナイル川の岸辺に生える植物。「イ」の音。文末につくと「私の」という意味になります。
K丘の斜面コー。喉の奥で発音する強調されたK音。坂道の断面図です。
L𓃭(rw)ライオン古代エジプト語本来には「L」の音がなく、プトレマイオス朝時代(クレオパトラ等の時代)にライオンの記号が代用されました。
M𓅓mフクロウエム。「マ行」。エジプト美術では動物は横顔が基本ですが、フクロウだけは「正面顔」で描かれる特例があります。
N𓈖n水の波紋エヌ。「ナ行」。ナイル川の波を表します。非常に頻繁に使われる記号です。
O / U𓍯w / o投げ縄本来は「ワ」に近い音ですが、ギリシア語の影響などで「オ(O)」や「ウ(U)」の母音として使われるようになりました。
P𓊪pむしろ(マット)ペト。「パ行」。葦で編んだ四角い座布団のような敷物です。
Q𘘘丘の斜面Kと同じ記号が当てられることが多いですが、喉の奥の音を表します。
R𓂋rロ。「ラ行」。人間の口の形。前置詞「〜へ(to)」としても多用されます。
S𓋴s折り畳んだ布エス。「サ行」。衣服や布を折り畳んだ形。健康(Seneb)の頭文字でもあります。
S / Z𓊃zかんぬきゼト。扉を閉めるためのかんぬき。本来Sとは異なる音でしたが、後に混同されました。「ザ行」に当てられます。
Sh𓈙šシャ。長方形の人工池。中は水で満たされています。「シュ」や「シャ」の音。
T𓏏tパンテト。「タ行」。かまぼこ型のパン。女性名詞の語尾を示す重要な文法機能も持ちます。
Th / Tj𓍿動物をつなぐ縄チャ。「チャ行」や「チ」に近い音。家畜を繋いでおくためのロープ。
U / W𓅱wウズラのヒナウ。「ワ行」や「ウ」。丸々としたフォルムが愛らしく、頻出する文字です。
X / Kh𓐍胎盤、またはふるいカ / ハ。喉を擦るような「ハ」の音。Khufu(クフ王)のKhはこの文字です。
Y𓇌y葦の穂2本イー。「イ」の長音や「ヤ行」に使われます。葦の穂(I)を2つ並べた形です。
Z𓊃zかんぬき「S/Z」と同様。

日本語(あいうえお)変換のコツ

ここで一つの大きな疑問が浮かびます。「古代エジプト語に『あいうえお』はあったの?」

結論から言うと、ヒエログリフは基本的に「子音」のみを表記する文字システム(アブジャド)であり、現代日本語のような母音表記の概念はありませんでした。例えば、「ナイル(Nile)」なら「N-L」や「N-Y-L」のように子音の骨組みだけを記し、当時の人々は文脈で母音を補って読んでいたのです。

とはいえ、それだと現代の私たちが楽しむには不便すぎますよね。

そこで、一般的には以下の「近似音ルール」を使って日本語の50音を表現する方法が定着しています。パズル感覚で当てはめてみましょう。

母音の代用ルール(50音表の基礎)

厳密な対応ではありませんが、現代の慣習として以下のように変換します。

  • あ(A)行: 𓄿(ハゲワシ A)または 𓂝(腕 A/E)。一般的にはハゲワシが「ア」として多用されます。
  • い(I)行: 𓇋(葦の穂 I)。語尾や長音の「イー」には 𓇌(葦の穂2本 Y)を使うと綺麗です。
  • う(U)行: 𓅱(ウズラのヒナ W/U)。
  • え(E)行: 古代エジプト語には「エ」に相当する文字がないため、𓇋(葦の穂 I)で代用するか、𓄿(ハゲワシ A)を使うことが多いです。
  • お(O)行: 𓅱(ウズラのヒナ W)または 𓍯(投げ縄 O)。

日本語特有の音の処理テクニック

  • 長音(ー): 「タロー」のような長音は省略するか、母音を重ねます(例:T-A-R-O または T-A-R-U)。
  • 促音(ッ): 基本的に省略されますが、強調したい場合は同じ子音を重ねて書きます。
  • 撥音(ン): 𓈖(水面 N)を使います。
  • 「シ」の扱い: S(布)よりも Sh(池 𓈙) を使うと、英語の "Shi" に近くなり原音の雰囲気が増します。
  • 「フ」の扱い: H(小屋)ではなく、F(ツノクサリヘビ 𓆑) が一般的。
  • 「ル」と「ラ」: エジプト語ではRとLの区別が曖昧でした。基本は R(口 𓂋) ですが、ライオン(L)を使ってもOKです。

【保存版】ヒエログリフ 50音変換一覧表

あ段 (a)い段 (i)う段 (u)え段 (e)お段 (o)
あ行𓄿 (A)𓇋 (I)𓅱 (U)𓇋 (I) / 𓄿 (A)𓅱 (U) / 𓍯 (O)
か行𓎡𓄿 (KA)𓎡𓇋 (KI)𓎡𓅱 (KU)𓎡𓇋 (KE)𓎡𓅱 (KO)
さ行𓋴𓄿 (SA)𓈙𓇋 (SHI)𓋴𓅱 (SU)𓋴𓇋 (SE)𓋴𓅱 (SO)
た行𓏏𓄿 (TA)𓍿𓇋 (CHI)𓏏𓊃𓅱 (TSU)𓏏𓇋 (TE)𓏏𓅱 (TO)
な行𓈖𓄿 (NA)𓈖𓇋 (NI)𓈖𓅱 (NU)𓈖𓇋 (NE)𓈖𓅱 (NO)
は行𓉔𓄿 (HA)𓉔𓇋 (HI)𓆑𓅱 (FU)𓉔𓇋 (HE)𓉔𓅱 (HO)
ま行𓅓𓄿 (MA)𓅓𓇋 (MI)𓅓𓅱 (MU)𓅓𓇋 (ME)𓅓𓅱 (MO)
や行𓇌𓄿 (YA)-𓇌𓅱 (YU)-𓇌𓅱 (YO)
ら行𓂋𓄿 (RA)𓂋𓇋 (RI)𓂋𓅱 (RU)𓂋𓇋 (RE)𓂋𓅱 (RO)
わ行𓅱𓄿 (WA)---𓅱 (WO)
𓈖 (N)

Point

  • 「チ(CHI)」には T(パン)ではなく Tj(つなぎ縄 𓍿) を、「ツ(TSU)」には TとS または Z を組み合わせるのが工夫のポイント。
  • 「フ(FU)」には H(小屋)ではなく F(ヘビ 𓆑) を用いるとかっこいいです。

数字の表記一覧

古代エジプトの数学は非常に実用的で、あの巨大なピラミッド建設を支えた基礎でもあります。

数字は10進法ですが、現代のような「位取り記数法(0〜9の位置で位を表す)」ではなく、位ごとのシンボルを必要な数だけ並べる方式でした。お札を数える感覚に近いかもしれません。

数字ヒエログリフモチーフ意味・覚え方ユニコード
1𓏤単なる1本の線(ストローク)。物を数える基本。U+133E4
10牛の足かせ家畜をつなぐためのU字型の道具。アーチ状の形。U+13386
100𓍢縄の結び目ぐるっと巻いたロープのコイル。測量用の縄。U+13362
1,000𓆼蓮(ハス)ナイルの湿地帯に無数に咲くことから「多い数」の象徴。U+131BC
10,000𓂭数を数える際の人間の指。「1万」という大量を象徴。U+130AD
100,000𓆐オタマジャクシカエルの幼生。ナイル氾濫後に無数に発生することから、膨大な数の象徴。U+13190
1,000,000𓁨ヘフ神両手を挙げて天を支える、あるいは「わあ、数え切れない!」と驚いている神の姿。「永遠」も意味します。U+13068

【数字の書き方の実例】

例えば、「2024」という年号をヒエログリフで書くとこうなります。

  • 1000の位: ハス(𓆼)を2つ → 2000
  • 100の位: なし(0は表記しません)
  • 10の位: 足かせ()を2つ → 20
  • 1の位: 棒(𓏤)を4本 → 4

並べると…… 𓆼𓆼 𓏤𓏤𓏤𓏤

(※右書き、左書きで順序は変わりますが、常に大きな単位が先頭に来ます)

かっこいい!よく見る有名なヒエログリフと意味

エジプト旅行のお土産や映画、タトゥーのデザインなどでよく見かけるシンボルたち。これらは「表意文字(イデオグラム)」として、その記号そのものが深い物語を持っています。

1. アンク(Ankh) 𓋹

  • 意味: 生命、生きる、命
  • 解説: 上部がループになった十字架。「生命の鍵」とも呼ばれます。壁画では、神々がファラオの鼻先にこのアンクを差し出し、「命の息吹」を与えているシーンが頻繁に描かれます。現代でも最強の「お守り」の一つです。

2. ウジャトの目(Eye of Horus) 𓂀

  • 意味: 完全、癒やし、保護、魔除け
  • 解説: 天空の神「ホルス」の左目です。神話でホルス神は父の敵セトとの戦いで左目を失いますが、知恵の神トートの魔術で癒やされました。「失ったものを回復する」「悪意から身を守る」象徴です。
  • 豆知識: 目の各パーツは、それぞれ 1/2、1/4... という「分数」を表す記号としても使われました。

3. スカラベ(Scarab) 𓆣

  • 意味: 生成、創造、再生、復活
  • 解説: フンコロガシのこと。糞の玉を転がす姿が、天空で太陽を運ぶ太陽神ケプリと重ね合わされました。土の中から成虫が現れる様子から「復活」のシンボルとされ、ミイラの心臓の上に置く護符として大切にされました。

4. カルトゥーシュ(Cartouche) 𓍷

  • 意味: 名前の保護、永遠、支配
  • 解説: ロープの結び目がぐるりと一周して、中を守るように囲ったもの。この中に書けるのは「王様(ファラオ)」や「神様」の名前だけ。太陽が巡る領域すべてを王が支配すること、そして王の名が悪霊から守られることを意味しています。

5. ジェド柱(Djed) 𓊽

  • 意味: 安定、永続
  • 解説: 冥界の王オシリスの背骨、あるいは枝を落とした木を模したもの。「安定」を意味し、建物の柱や棺によく描かれます。

6. ヌフェル(Nefer) 𓄤

  • 意味: 美、善、完全
  • 解説: 気管と心臓がつながった様子。「美しい」「良い」という意味で、人名(例:ネフェルティティ=美しい者が来た)によく使われました。

ヒエログリフで自分の名前を書いてみよう

さあ、いよいよ実践編です。上記の対応表とルールを使って、実際に自分の名前をヒエログリフで書いてみましょう。SNSのアイコンやメッセージカードに添えると、知的でミステリアスな雰囲気を演出できますよ。

書くときの3つの黄金ルール

ヒエログリフはデザイン性が高く、現代文字より自由なレイアウトが可能です。美しく書くためのポイントは3つ。

  1. 縦書き・横書き自在
    上から下、左から右、右から左、どの方向でも書けます。
  2. 顔の向きが「読む方向」を教える
    ここが最大のポイント! 鳥や人などの生き物は、「顔が向いている方」から読み始めます。
    • 鳥が「←(左)」を向いていたら、左から右へ読む(現代英語と同じ)。
    • 鳥が「→(右)」を向いていたら、右から左へ読む。※PC等のフォントは基本的に「左向き(左から右)」で統一されています。
  3. 隙間なく並べる「クアドラト」の美学
    古代エジプト人は無駄な空白を嫌いました。正方形の仮想ブロック(クアドラト)を想定し、その中に文字をパズルのように詰め込みます。縦長の文字はそのまま、横長や小さい文字は上下に重ねて、均整の取れた美しさを目指しましょう。

王様気分になれる「カルトゥーシュ」

自分の名前を書くなら、ぜひ「カルトゥーシュ(王名枠)」を使ってみてください。本来はファラオ専用ですが、現代の私たちが楽しむ分には最高のフレームです。

  • 上級テクニック: 名前の最後に、発音しない「意味を表す文字(決定詞)」を添えるとプロっぽくなります。
    • 男性の場合:座っている男性 𓀀 (A1)
    • 女性の場合:座っている女性 𓁐 (B1)

【実例】日本人の名前をヒエログリフにすると?

例1:田中(TANAKA)

基本形。母音の「A」をハゲワシで表現。

  • 文字: T (パン 𓏏) - A (ハゲワシ 𓄿) - N (水 𓈖) - A (ハゲワシ 𓄿) - K (カゴ 𓎡) - A (ハゲワシ 𓄿)
  • 完成形: 𓏏𓄿𓈖𓄿𓎡𓄿
  • 通な書き方(母音省略): 𓏏𓈖𓎡 (T-N-Kで「タナカ」と読ませるイメージ)

例2:佐藤(SATO)

「O」の音にウズラ(W/U)を使います。

  • 文字: S (布 𓋴) - A (腕 𓂝) - T (パン 𓏏) - O (ウズラ 𓅱)
  • 完成形: 𓋴𓂝𓏏𓅱

例3:鈴木(SUZUKI)

「ズ」はZ(かんぬき)が便利。

  • 文字: S (布 𓋴) - U (ウズラ 𓅱) - Z (かんぬき 𓊃) - U (ウズラ 𓅱) - K (カゴ 𓎡) - I (葦 𓇋)
  • 完成形: 𓋴𓅱𓊃𓅱𓎡𓇋

例4:高橋(TAKAHASHI)

「シ」にSh(池)を使うのがポイント。

  • 文字: T (パン 𓏏) - A (ハゲワシ 𓄿) - K (カゴ 𓎡) - A (ハゲワシ 𓄿) - H (小屋 𓉔) - A (ハゲワシ 𓄿) - SH (池 𓈙) - I (葦2本 𓇌)
  • 完成形: 𓏏𓄿𓎡𓄿𓉔𓄿𓈙𓇌

スマホやPCでヒエログリフを使う方法

「この記事のヒエログリフを、LINEやX(旧Twitter)で送りたい!」

実はこれ、簡単にできます。近年のPCやスマホは標準でUnicode(ユニコード)に対応しているため、特殊なソフトなしで表示・入力が可能なのです。

1. コピペして使う(一番カンタン!)

この記事にあるヒエログリフ(𓀀, 𓃀, 𓋹 など)をそのままコピー&ペーストして、SNSやメールに貼り付けてみてください。

2. 便利なツールを使う

  • Fabricius (Google Arts & Culture): Google提供の無料ツール。機械学習でヒエログリフを解読したり、メッセージを作成してシェアしたりできます。デザインも美しく、学習用に最適。
  • Hieroglyphic Keyboard (アプリ): アプリストアで検索すると、アルファベットキーボードを打つだけでヒエログリフに変換してくれるアプリが見つかります。
  • JSesh (PC用ソフト): 研究者も使う本格的なフリーソフト。文字の積み重ねやカルトゥーシュ作成など、高度な編集が可能です。

注意点:文字化けについて

  • iPhone/iPadは比較的綺麗に表示されますが、AndroidやWindowsの古いバージョンでは「□(豆腐文字)」になることがあります。
  • SNSで使う際は、相手に見えない可能性を考慮して画像化するか、「見えなかったらごめんね!」と一言添えるのが親切です。

もっと深く知る!ヒエログリフの基礎知識と歴史

最後に、ヒエログリフをより深く味わうための「教養」をご紹介します。これを知れば、博物館の展示が何倍も面白くなるはずです。

3つの機能のトリプル構造

ヒエログリフが難しいとされる理由は、役割の違う3種類の文字が混在しているからです。

  1. 表音文字(音): アルファベットのように音を表す文字(例:𓄿 A, 𓈖 N)。
  2. 表意文字(意味): 太陽の絵(𓇳)で「太陽」そのものを表す文字。
  3. 決定詞(カテゴリー): ここが最重要! 単語の最後に付き、発音はしませんが「これは感情の話ですよ」「これは動作ですよ」とカテゴリーを示す文字。これのおかげで同音異義語を区別できます。

歴史とロゼッタ・ストーンの奇跡

ヒエログリフは紀元前3200年頃から紀元4世紀頃まで、約3500年以上も使われ続けました。しかし、キリスト教化・イスラム化の流れで「異教の象徴」として排斥され、読み方は完全に失われてしまいます。1000年以上もの間、人々はこれを「呪術的なただの絵」だと思い込んでいました。

その封印を解いたのが、ナポレオンのエジプト遠征で発見された「ロゼッタ・ストーン」です。

ここには「ヒエログリフ(神聖文字)」「デモティック(民衆文字)」「ギリシア文字」の3つで同じ内容が書かれていました。シャンポリオンら天才たちが、石碑にある「プトレマイオス」「クレオパトラ」という王名を手がかりに解読に挑み、1822年、ついに古代エジプトの言葉が現代に蘇ったのです。

おわりに

ヒエログリフは、単なる暗号ではありません。そこには、自然を敬い、神々とともに生き、言葉に魂が宿ると信じた古代エジプト人の世界観が凝縮されています。

基本のアルファベットを覚えて、自分の名前を書いてみる。お守りの意味を知る。それだけで、5000年前の人々との距離はぐっと縮まります。

このページが、あなたと古代エジプトをつなぐ「現代のロゼッタ・ストーン」になれば嬉しいです。ぜひブックマークして、創作や学習に役立ててくださいね。古代の叡智が、あなたの日常にちょっとした魔法をかけてくれるかもしれません。

参考

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-偏愛が気づかせる、私たちの見えていなかった世界-

なぜだか目が離せない。
偏った愛とその持ち主は、不思議な引力を持つものです。
“偏”に対して真っ直ぐに、“愛”を注ぐからこそ持ち得た独自の眼差し。
そんな偏愛者の主観に満ちたピントから覗かれる世界には、
ウィットに富んだ思いがけない驚きが広がります。
なんだかわからず面白い。「そういうことか」とピンとくる。

偏愛のミカタ PinTo Times