【完全保存版】世界のあいさつ一覧!50ヶ国語以上の「こんにちは・ありがとう」発音ガイド付き
新しい土地に降り立ったとき、あるいは未知の文化を持つ人と出会ったとき、私たちの前には「言葉の壁」が立ちはだかります。けれど、その壁に小さくとも確実な扉を開いてくれる鍵があります。それが「挨拶」です。
「こんにちは」と「ありがとう」。
たったこの二言を知っているだけで、旅の景色は劇的に変わります。
挨拶は単なる音のやり取りではありません。「あなたに敵意はありません」「あなたを尊重します」という、人間としての根源的なメッセージです。心理学的にも、相手の母国語で挨拶をすることは、相手の承認欲求を満たし、心の距離を一気に縮める効果があると言われています。
たとえ発音が拙くても、現地の言葉を話そうとする旅行者を冷たくあしらう人はそういません。その「歩み寄る姿勢」こそが、笑顔の連鎖を生む一番のパスポートなのです。
この記事では、世界50ヶ国以上の「こんにちは」と「ありがとう」を網羅しました。単なる単語リストではありません。それぞれの言葉が持つ歴史、宗教的な背景、そしてセットで覚えるべき「身体的なマナー(ジェスチャーや距離感)」まで、深く掘り下げて解説します。
- 出発前の空港でマナーを予習したいとき
- 「なぜタイの挨拶は性別で変わるの?」といった疑問を解消したいとき
- 子供たちに世界の広さを伝えたいとき
まるで世界地図を広げるように、言葉の旅に出かけましょう。この記事を読み終える頃には、世界中の人々と笑顔でつながる準備が整っているはずです。
- 1. 【主要10言語】まずはここから!世界で最も使われるあいさつ
- 1.1. 英語 : 文脈がすべてを決める
- 1.2. 中国語 : 声調と序列の言語
- 1.3. スペイン語 : 情熱と性差
- 1.4. ヒンディー語 : 魂への挨拶
- 1.5. アラビア語 : 平安を祈る言葉
- 1.6. フランス語 : 礼節の砦
- 1.7. ロシア語 : 信頼の証としての「真顔」
- 1.8. ポルトガル語 : 男女で違う「ありがとう」
- 1.9. ベンガル語 : 文学と詩の言葉
- 1.10. ドイツ語 : 形式とアイコンタクト
- 2. 【地域別】世界のあいさつ一覧(カタカナ読み付き)
- 2.1. アジア・オセアニア地域のあいさつ
- 2.2. ヨーロッパ地域のあいさつ
- 2.3. 北アメリカ・南アメリカ地域のあいさつ
- 2.4. 中東・アフリカ地域のあいさつ
- 3. 言葉だけじゃない!世界のおもしろい挨拶習慣・ジェスチャー
- 3.1. ニュージーランド・マオリ族の「ホンギ (Hongi)」
- 3.2. チベットの「舌を出す」挨拶
- 3.3. ドイツ語圏の「神のご加護を」
- 4. 外国人との会話で役立つ!挨拶プラスアルファの豆知識
- 4.1. 言葉より「笑顔」がモノを言う
- 4.2. 困ったときの「魔法のジェスチャー」
- 4.3. 現地語を使うことの「本当の意味」
- 4.4. これだけは避けて!NGジェスチャー
- 5. おわりに
- 5.1. 参考
【主要10言語】まずはここから!世界で最も使われるあいさつ

世界には7,000以上の言語があると言われますが、まずは母語話者が多く、国際的に通用する「主要10言語」を押さえましょう。これらを知っておくだけで、グローバルなコミュニケーションにおいて非常に強力な武器になります。
まずは基本の「こんにちは・ありがとう」を確認し、それぞれの言語が持つ独自のニュアンスを深掘りしていきます。
| 国旗 | 言語名 | 代表的な国 | こんにちは | 読み方 | ありがとう | 読み方 |
| 🇺🇸/🇬🇧 | 英語 | 米、英 | Hello / Hi | ハロー / ハイ | Thank you | サンキュー |
| 🇨🇳 | 中国語 | 中国、台湾 | 你好 | ニーハオ | 謝謝 | シェシェ |
| 🇪🇸 | スペイン語 | スペイン、メキシコ | Hola | オラ | Gracias | グラシアス |
| 🇮🇳 | ヒンディー語 | インド | नमस्ते | ナマステ | धन्यवाद | ダンニャワード |
| 🇸🇦 | アラビア語 | サウジアラビア、エジプト | السلام عليكم | アッ=サラーム・アライクム | شكرًا | シュクラン |
| 🇫🇷 | フランス語 | 仏、カナダ | Bonjour | ボンジュール | Merci | メルシー |
| 🇷🇺 | ロシア語 | ロシア | Здравствуйте | ズドラーストヴィチェ | Спасибо | スパシーバ |
| 🇧🇷/🇵🇹 | ポルトガル語 | ブラジル、ポルトガル | Olá | オラ | Obrigado | オブリガード |
| 🇧🇩 | ベンガル語 | バングラデシュ | নমস্কার | ノモシュカール | धन्यवाद | ドンノバード |
| 🇩🇪 | ドイツ語 | 独、オーストリア | Guten Tag | グーテン ターク | Danke | ダンケ |
英語 : 文脈がすべてを決める
世界共通語ですが、距離感の使い分けが重要です。「Hello」は最も中立的でビジネスでも使えますが、「Hi」はカジュアル。英国のフォーマルな場なら「Good morning/afternoon」が無難です。
面白いのは「How are you?」の扱いです。これは「元気?」と健康状態を聞いているのではなく、「こんにちは」のセットフレーズ。真面目に体調を答える必要はなく、「Good, thanks」とリズムよく返すのが会話の定石です。
中国語 : 声調と序列の言語
「你好(ニーハオ)」は有名ですが、ビジネスや目上の人には「您好(ニンハオ)」を使いましょう。「您(ニン)」は「你(あなた)」の下に「心」をつけた文字。「心から敬います」という素敵なニュアンスが含まれています。
握手は年長者から手を差し出すのが鉄則。若者から求めるのは失礼になることがあるので、相手の出方を待つのがスマートです。
スペイン語 : 情熱と性差
明るく陽気なスペイン語圏。「Hola(オラ)」のHは発音しません。
ポイントは、主語の性別で形容詞が変わること。「会えて嬉しいです」と言う時、自分が男性なら「Encantado」、女性なら「Encantada」となります。また、挨拶としてのキス(ベソ)は非常に一般的。拒否すると侮辱と取られかねないので、郷に入っては郷に従いましょう。
ヒンディー語 : 魂への挨拶
「Namaste(ナマステ)」は、ただの挨拶ではありません。「私の内なる神が、あなたの内なる神に挨拶します」という哲学的で美しい意味を持っています。胸の前で合掌して行います。
注意点は「左手」。不浄の手とされるため、握手や物の受け渡しは必ず「右手」で行ってください。
アラビア語 : 平安を祈る言葉
「As-salamu alaykum(あなたの上に平安がありますように)」と言われたら、必ず「Wa alaykumu s-salam(そしてあなたの上にも)」と返します。これは宗教的な義務に近い慣習です。
異性間では握手をせず、胸に手を当てるだけで済ませるのがマナー。無理に手を差し出さないようにしましょう。
フランス語 : 礼節の砦
フランスにおいて「Bonjour」は、通行手形のようなものです。店に入った時、バスに乗る時、必ず口にしましょう。無言で入店するのは「私はマナーの悪い人間です」と宣言しているようなもの。サービスに雲泥の差が出ます。夜18時以降は「Bonsoir(ボンソワール)」に切り替えるのも忘れずに。
ロシア語 : 信頼の証としての「真顔」
「ズドラーストヴィチェ」は発音が難しいですが、「健康であれ」という相手を気遣う言葉です。
文化的に面白いのは、欧米と違って「理由のない笑顔」を好まない点です。初対面でニヤニヤするのは「軽薄、あるいは何か裏がある」と捉えられがち。まずは真剣な表情(真顔)で挨拶し、信頼関係ができてから笑顔を見せるのがロシア流です。
ポルトガル語 : 男女で違う「ありがとう」
「ありがとう」の「Obrigado(オブリガード)」は、話す人の性別で変わります。男性は「オブリガード」、女性は「オブリガーダ」と言います。「(あなたに)恩義を受けています」という形容詞だからです。
ブラジルでは親指を立てるサムズアップがよく使われますが、国によっては侮辱になるジェスチャーなので、使い所には注意が必要です。
ベンガル語 : 文学と詩の言葉
詩人タゴールを生んだベンガル語。「Nomoshkar(ノモシュカール)」はヒンディー語同様、合掌を伴います。イスラム教徒が多い地域ではアラビア語式の挨拶も使われるなど、宗教による使い分けが見られます。
ドイツ語 : 形式とアイコンタクト
「Guten Tag(グーテン・ターク)」と言う時、何より重要なのが「アイコンタクト」です。相手の目をしっかり見ずに握手や乾杯をするのは、ドイツでは誠実さの欠如とみなされ、非常に失礼にあたります。握手は短く、力強く(Firm)。自信を持って行いましょう。
【地域別】世界のあいさつ一覧(カタカナ読み付き)

ここからは、世界を4つの地域に分け、それぞれの挨拶を紹介します。気候や宗教が違えば、挨拶の「距離感」も変わります。
アジア・オセアニア地域のあいさつ
アジアは「察する文化」。ハグやキスよりも、一定の距離を保ったお辞儀や合掌が好まれます。一方、オセアニアは西洋的なフランクさと、先住民の精神性が混ざり合っています。
| 国旗 | 国名 | こんにちは | 読み方 | ありがとう | 読み方 |
| 🇰🇷 | 韓国 | 안녕하세요 | アンニョンハセヨ | 감사합니다 | カムサハムニダ |
| 🇹🇭 | タイ | สวัสดี | サワディークラップ(男)/カー(女) | ขอบคุณ | コップンクラップ(男)/カー(女) |
| 🇮🇩 | インドネシア | Selamat Pagi | スラマッ パギ(朝) | Terima kasih | トゥリマ カシ |
| 🇻🇳 | ベトナム | Xin chào | シンチャオ | Cảm ơn | カム オン |
| 🇵🇭 | フィリピン | Kumusta | クムスタ | Salamat | サラマッ |
| 🇲🇾 | マレーシア | Selamat tengahari | スラマッ トゥンガハリ(昼) | Terima kasih | トゥリマ カシ |
| 🇲🇲 | ミャンマー | မင်္ဂလာပါ | ミンガラーバー | ကျေးဇူးတင်ပါတယ် | チェーズーティンバーデー |
| 🇰🇭 | カンボジア | ជំរាបសួរ | チョムリアップ スオ | អរគុណ | オークン |
| 🇱🇰 | スリランカ | ආයුබෝවන් | アーユポーワン | ස්තූතියි | ストゥーティ |
| 🇳🇵 | ネパール | नमस्ते | ナマステ | धन्यवाद | ダンニャバード |
| 🇲🇳 | モンゴル | Сайн байна уу | サェン バェ ノ | Баярлалаа | バヤルララー |
| 🇦🇺 | オーストラリア | G'day | グッダイ | Ta / Thanks | タ / サンクス |
| 🇳🇿 | ニュージーランド | Kia Ora | キア オラ | Ka pai | カ パイ |
| 🇫🇯 | フィジー | Bula | ブラ | Vinaka | ヴィナカ |
| 🇵🇼 | パラオ | Alii | アリイ | Sulang | スラン |
| 🇹🇼 | 台湾 | 哩賀 / 你好 | リーホー / ニーハオ | 多謝 / 謝謝 | ドーシャー / シェシェ |
コラム:アジアの「合掌」と「ご飯」
- タイの「ワイ(合掌)」のルール: 手を合わせる高さが敬意の度合いを表します。友人は胸の高さ、目上の人は鼻の高さ、僧侶や王族は額の高さ。これを間違えるとちぐはぐな印象に。「サワディー」の語尾には、男性なら「クラップ」、女性なら「カー」をつけるのをお忘れなく。
- 「ご飯食べた?」は愛の言葉: 中国、台湾、韓国、東南アジアでよく聞かれる「ご飯食べた?」という挨拶。これは食事の管理ではなく、「元気? ひもじい思いはしてない?」という、古くからの生存への配慮から生まれた究極の気遣いです。「食べたよ(=元気だよ)」と答えるのがマナーです。
ヨーロッパ地域のあいさつ
地続きでありながら、文化がモザイクのように入り組むヨーロッパ。南に行くほど身体的距離が近くなり、チークキスの頻度が増します。北欧やドイツ語圏は、パーソナルスペースを尊重する傾向があります。
| 国旗 | 国名 | こんにちは | 読み方 | ありがとう | 読み方 |
| 🇮🇹 | イタリア | Ciao / Buongiorno | チャオ / ボンジョルノ | Grazie | グラッツェ |
| 🇳🇱 | オランダ | Hallo / Goedendag | ハロー / フッデンダッハ | Dank u | ダンク ユ |
| 🇬🇷 | ギリシャ | Γειά σας | ヤサス | Ευχαριστώ | エフハリスト |
| 🇵🇱 | ポーランド | Dzień dobry | ヂェン ドブリー | Dziękuję | ジェンクイェ |
| 🇨🇿 | チェコ | Dobrý den | ドブリー デン | Děkuji | ヂェクイー |
| 🇭🇺 | ハンガリー | Szia / Jó napot | シア / ヨー ナポト | Köszönöm | クスヌム |
| 🇸🇪 | スウェーデン | Hej | ヘイ | Tack | タック |
| 🇳🇴 | ノルウェー | Hei | ヘイ | Takk | タック |
| 🇫🇮 | フィンランド | Hei / Moi | ヘイ / モイ | Kiitos | キートス |
| 🇩🇰 | デンマーク | Hej | ハイ | Tak | タック |
| 🇷🇴 | ルーマニア | Bună ziua | ブナ ズィア | Mulțumesc | ムルツメスク |
| 🇧🇬 | ブルガリア | Здравейте | ズドラヴェイテ | Благодаря | ブラゴダリャ |
| 🇭🇷 | クロアチア | Bog / Dobar dan | ボク / ドバル ダン | Hvala | フヴァラ |
| 🇺🇦 | ウクライナ | Добрий день | ドブリー デン | Дякую | ヂャークユ |
| 🇮🇪 | アイルランド | Dia dhuit | ジア グゥィ | Go raibh maith agat | グ ラヴ マハガ |
| 🇹🇷 | トルコ | Merhaba | メルハバ | Teşekkür ederim | テシェキュル エデリム |
| 🇨🇭 | スイス | Grüezi | グリュエツィ | Merci | メルシー |
| 🇦🇹 | オーストリア | Grüß Gott | グリュース ゴット | Danke | ダンケ |
コラム:キスの回数と、北欧のシンプルさ
- フランスの「ラ・ビズ」の迷宮: 頬を寄せ合い、口で音をさせるチークキス。パリでは2回(右から)、南仏では3回と、地域によって回数が変わるのが旅行者泣かせです。唇を肌につけるのはタブーなのでご注意を。
- 北欧の魔法の言葉「ヘイ」: スウェーデンやフィンランドなどの北欧諸国は、非常にフラットな社会。「Hej(ヘイ)」や「Moi(モイ)」といった短い挨拶は、店員から企業の社長まで幅広く使えます。シャイな国民性は日本人に少し似ているかもしれません。
北アメリカ・南アメリカ地域のあいさつ
北米のビジネスライクで自信に満ちた挨拶に対し、中南米(ラテンアメリカ)は世界で最も身体的接触が多く、感情表現が豊かです。
| 国旗 | 国名 | こんにちは | 読み方 | ありがとう | 読み方 |
| 🇺🇸 | アメリカ | Hello / Hi | ハロー / ハイ | Thank you | サンキュー |
| 🇨🇦 | カナダ | Hello / Bonjour | ハロー / ボンジュール | Thanks / Merci | サンクス / メルシー |
| 🇲🇽 | メキシコ | Hola | オラ | Gracias | グラシアス |
| 🇧🇷 | ブラジル | Olá / Tudo bem? | オラ / トゥード ベン | Obrigado | オブリガード |
| 🇦🇷 | アルゼンチン | Hola | オラ | Gracias | グラシアス |
| 🇨🇴 | コロンビア | Hola | オラ | Gracias | グラシアス |
| 🇵🇪 | ペルー | Hola | オラ | Gracias | グラシアス |
| 🇨🇱 | チリ | Hola | オラ | Gracias | グラシアス |
| 🇵🇾 | パラグアイ | Maitei | マイテイ | Aguyje | アグィジェ |
| 🇧🇴 | ボリビア | Rimaykullayki | リマイクライキ | Yusulpayki | ユスルパイキ |
| 🇯🇲 | ジャマイカ | Wah Gwaan | ワ グワーン | Respect / Thanks | リスペクト |
| 🇨🇺 | キューバ | Hola | オラ | Gracias | グラシアス |
| 🇭🇹 | ハイチ | Bonjou | ボンジュ | Mèsi | メスィ |
コラム:ラテンの熱気と先住民の魂
- 熱烈な「アブラソ(ハグ)」: メキシコや南米では、挨拶の距離が非常に近いです。男性同士でも、握手をしたまま引き寄せ合い、背中をパンパンと叩き合う「アブラソ」が友情の証。ここでは時間に遅れることよりも、挨拶を省略することの方が無礼とされます。
- パラグアイの誇り: 南米でユニークなのがパラグアイ。スペイン語だけでなく、先住民の言葉「グアラニー語」が公用語です。「Maitei(マイテイ)」と挨拶すれば、彼らのアイデンティティを尊重する姿勢が伝わり、一気に歓迎されるでしょう。
中東・アフリカ地域のあいさつ
人類発祥の地アフリカと、文明の交差点中東。イスラム教の影響を受けた「神への祈り」と、部族社会の「共同体意識」が色濃く反映されています。
| 国旗 | 国名 | こんにちは | 読み方 | ありがとう | 読み方 |
| 🇪🇬 | エジプト | Ahlan | アハラン | Shukran | シュクラン |
| 🇦🇪 | UAE | Marhaba | マルハバ | Shukran | シュクラン |
| 🇮🇱 | イスラエル | Shalom | シャローム | Toda | トダ |
| 🇮🇷 | イラン | Salam | サラーム | Mamnun | マムヌーン |
| 🇰🇪/🇹🇿 | ケニア他 | Jambo | ジャンボ | Asante | アサンテ |
| 🇿🇦 | 南アフリカ | Sawubona | サウボナ | Ngiyabonga | ンギヤボンガ |
| 🇿🇦 | 南アフリカ | Hallo | ハロ | Dankie | ダンキ |
| 🇳🇬 | ナイジェリア | E ka aro | エ カ アロ(朝) | E se | エ シェ |
| 🇪🇹 | エチオピア | Tadias | タディアス | Ameseginalehu | アムセグナッロフ |
| 🇲🇦 | モロッコ | Salam | サラーム | Shukran | シュクラン |
| 🇬🇭 | ガーナ | Maakye | マーチ(朝) | Medaase | メダーセ |
| 🇸🇳 | セネガル | Salaam aleekum | サラーム アレクム | Jerejef | ジェレジェフ |
コラム:左手のタブーと「私はあなたを見ている」
- 「左手」は絶対禁止: 中東・アフリカ・インドでは、左手は「不浄の手」。握手、物の受け渡し、チップ、食事において左手を使うのは最大のタブーです。左利きでも、挨拶は必ず右手で行いましょう。
- ズールー語の哲学: 南アフリカの「Sawubona(サウボナ)」は、「私はあなたを見ています (I see you)」という意味。これに対する返事は「はい、私はあなたに見られています」。映画『アバター』の元ネタとも言われ、「あなたの存在を認め、尊重します」という深い意味が込められています。
言葉だけじゃない!世界のおもしろい挨拶習慣・ジェスチャー

言葉は違っても、「敵意がないこと」「親愛」を示す目的は同じ。でも、その表現方法は驚くほど多様です。
ニュージーランド・マオリ族の「ホンギ (Hongi)」
お互いの鼻と鼻を優しく押し付け合う、マオリ伝統の挨拶。「生命の息吹(ハ)」を共有する儀式です。創世神話において、神が土で作った人間に息を吹き込んだことに由来します。これにより、ただの客(他者)から、同じ土地の人間(仲間)になるのです。
チベットの「舌を出す」挨拶
日本人なら「あっかんべー」と思ってしまいますが、チベットの一部では敬意の表現です。かつて仏教を弾圧した暴君は舌が黒かったという伝説があり、「私はあの暴君の生まれ変わりではありません(舌が黒くありません)」と証明するために始まった習慣だとか。歴史の重みを感じさせるジェスチャーです。
ドイツ語圏の「神のご加護を」
オーストリアや南ドイツで聞く「Grüß Gott(グリュース・ゴット)」は、「神があなたに挨拶する(神のご加護を)」という意味。日常的な挨拶として、宗教を問わず使われています。
外国人との会話で役立つ!挨拶プラスアルファの豆知識

50ヶ国語すべてを暗記する必要はありません。大切なのは「心」と「ちょっとしたテクニック」です。
言葉より「笑顔」がモノを言う
メラビアンの法則によれば、第一印象で言語情報が占めるのはわずか7%。残りは視覚と聴覚です。
つまり、完璧な文法でボソボソ話すより、間違っていても満面の笑みで「ハロー!」と言う方が、圧倒的に好印象を与えます。笑顔は「私は敵ではありません」という世界最強のパスポートです(ただし、ロシアでの初対面を除く!)。
困ったときの「魔法のジェスチャー」
言葉が通じずパニックになりそうな時、以下の2つを覚えておくと便利です。
- 手を合わせて小さくお辞儀: アジア圏や仏教圏では「ありがとう」「ごめんなさい」「わからない」の全てに使えます。
- 胸(心臓)に手を当てる: 欧米やイスラム圏で有効。「言葉はわからないけど、心から感謝(あるいは謝罪)しています」という誠実さが伝わります。
現地語を使うことの「本当の意味」
なぜ英語でなく、現地の言葉を使うべきなのか?
それは、「私は単なる観光客(消費者)ではなく、あなたの文化を尊重するゲストです」というメッセージになるからです。
パリのカフェで、英語で「Coffee」と頼むのと、拙くても「Bonjour, un café s'il vous plaît」と頼むのでは、店員の態度は天と地ほど変わります。その一言が、あなたへの親切として返ってくるのです。
これだけは避けて!NGジェスチャー
- 裏ピース: イギリス、オーストラリアなどでは中指を立てるのと同じ侮辱になります。写真撮影時は注意。
- サムズアップ(親指立て): 中東の一部や西アフリカなどでは性的な侮辱になる場合があります。
- OKサイン: ブラジルやフランスなどでは「自分はゼロ=無価値」や、性的な意味合いになることがあります。
おわりに
挨拶は、単なる情報の伝達手段ではありません。
それはチベットの歴史が生んだ「舌出し」であり、マオリの神話が息づく「鼻合わせ」であり、砂漠の民が渇望した「平和(サラーム)」への祈りです。
「左手を使わない」「裏ピースをしない」といったマナーを守ることは、相手への最大のリスペクト。そして、発音が難しくても現地の言葉を使おうとする「姿勢」そのものが、現地の人々の心の扉を開きます。
これから海外へ旅立つあなた、あるいは日本で海外からのゲストを迎えるあなた。
ぜひ、ポケットからスマホを取り出し、その国の「ありがとう」を調べて、勇気を出して言ってみてください。
そのたった一言が、あなたの旅を、そして人生を、より彩り豊かなものに変えてくれるはずです。
さあ、世界へ挨拶を届けに行きましょう!
Bon Voyage! (良い旅を!)





