上野動物園のパンダ名前一覧!現在のシャオシャオ・レイレイから歴代・家系図まで完全網羅【2025年最新】

この記事でわかること

  • 上野動物園にいるのは双子の「シャオシャオ・レイレイ」のみ。2026年1月下旬の返還が決まり、会えるのはあと僅か!
  • 歴代パンダの「名前一覧」と「家系図」、そして「シャンシャン」など名前を繰り返すユニークな理由を解説。
  • 返還直前の「観覧予約ルール(2025年末〜)」や、和歌山「浜家」との命名ルールの違いまで完全網羅。

上野動物園に今いるパンダ、皆さんは何頭いるかご存知ですか?

「まだシャンシャンがいるような…」「リーリーたちはどうなったっけ?」と思っている方も多いかもしれません。

結論から言うと、現在(2025年12月時点)上野動物園にいるのは、双子の「シャオシャオ」と「レイレイ」の2頭だけです。

長年親しまれたお父さんの「リーリー」とお母さんの「シンシン」は、2024年に中国へ帰国しました。

この記事では、今まさに会いに行ける双子のプロフィールから、懐かしい歴代パンダの名前、そして「どうしてパンダの名前は繰り返すの?」という疑問まで、上野パンダの家系図とともに完全網羅して解説します。

実は、この双子たちも2026年1月下旬の中国返還が決定しています。彼らの名前を日本で呼べる残りの時間を大切にするためにも、ぜひ最後までご覧ください。


上野動物園にいるパンダの名前とプロフィール

シャオシャオ(暁暁・オス)|緑のマークが目印の双子兄

シャオシャオ(暁暁)は、2021年6月23日に生まれた双子の男の子です。

  • 名前の由来:「夜明けの光が差し、明るくなる」という意味が込められています。コロナ禍という暗いトンネルを抜け、明るい未来へ向かう希望の光として名付けられました。
  • 性格:繊細で少し神経質な面がありますが、飼育員さんに甘えるのが大好き。感情表現が豊かで、嫌いなエサは「食べない!」と主張するような一面もあります。
  • 見分け方:シャオシャオといえば「背中の緑色のマーカー」を思い浮かべる方も多いでしょう。これは双子がそっくりだった頃に個体識別のために付けられた印でした。しかし、2024年春に別居展示となってからはマーカーの塗布は終了しており、2025年現在は緑のラインは消え、本来の白黒模様に戻っています。現在は、お父さん譲りの「とんがった頭」が見分けるポイントです。

レイレイ(蕾蕾・メス)|おっとりマイペースな双子妹

レイレイ(蕾蕾)は、シャオシャオと一緒に生まれた双子の女の子です。

  • 名前の由来:「つぼみから美しい花が咲き、未来へつながっていく」という意味です。
  • 性格:お兄ちゃんとは対照的に、おっとりとしたマイペースな性格です。騒がしい時でもどっしりと構えて食事を続けていたり、木の上でリラックスして寝ていたりと、大物感を漂わせています。
  • 特徴:お父さん(リーリー)似のシャオシャオに対し、レイレイはお母さん(シンシン)やお姉さん(シャンシャン)に似て、頭が平らで丸顔なのが特徴です。耳と耳の間が離れ気味で、優しい顔立ちをしています。

上野動物園の歴代パンダ名前一覧表【1972年〜現在】

ここからは、日本のパンダ史を彩った歴代スターたちを一覧で振り返ります。

歴代パンダの滞在期間・家系図まとめ

名前(漢字)性別来園・誕生現在の状況備考(関係性など)
カンカン(康康)オス1972年来園1980年死亡初代。やんちゃで活動的。
ランラン(蘭蘭)メス1972年来園1979年死亡初代。丸顔美人で大人気。
ホァンホァン(歓歓)メス1980年来園1997年死亡2代目。トントン・ユウユウの母。
フェイフェイ(飛飛)オス1982年来園1994年死亡2代目。トントン・ユウユウの父。
チュチュ(初初)オス1985年誕生1985年死亡日本初誕生だがわずか43時間で死亡。
トントン(童童)メス1986年誕生2000年死亡日本で順調に育った初の子。お転婆。
ユウユウ(悠悠)オス1988年誕生2004年死亡トントンの弟。北京へ交換留学。
リンリン(陵陵)オス1992年来園2008年死亡ユウユウと交換で来園。メキシコへ3度渡航。
シュアンシュアン(双双)メス2003年来園2005年返還メキシコから来たリンリンのお嫁さん候補。
リーリー(力力)オス2011年来園2024年返還シャンシャン・双子の父。
シンシン(真真)メス2011年来園2024年返還シャンシャン・双子の母。
シャンシャン(香香)メス2017年誕生2023年返還令和のパンダブームの火付け役。
シャオシャオ(暁暁)オス2021年誕生2026.1返還双子の兄。
レイレイ(蕾蕾)メス2021年誕生2026.1返還双子の妹。

カンカン・ランランからシャンシャンまで

  • カンカン・ランラン(第一次ブーム): 1972年、日中国交正常化を記念して来日。「ランラン、カンカン」の語呂の良さとともに、日本中に空前のパンダブームを巻き起こしました。2時間待ちの行列は当たり前という熱狂ぶりでした。
  • トントン・ユウユウ(日本生まれのスター): 1986年に生まれたトントンは、公募で「童(わらべ)」のように元気に育ってほしいという願いを込めて名付けられました。和製パンダとして愛され、上野のシンボルとなりました。
  • シャンシャン(新時代のアイドル): 2017年に誕生したシャンシャンは、実に29年ぶりに上野で順調に育った赤ちゃんパンダでした。その経済効果は約267億円とも言われ、その愛くるしい姿と名前は社会現象となりました。

最近中国へ返還されたパンダたちの名前と現在

ニュースで話題になった、あのパンダたちは今どうしているのでしょうか?

リーリー(力力)・シンシン(真真)|2024年9月に返還

2011年の来園以来、東日本大震災後の日本を元気づけ、シャンシャンや双子を育て上げた功労者であるリーリーとシンシン。

彼らは2024年9月29日、高齢(19歳)に伴う高血圧などの健康管理のため、治療に専念できる中国へ返還されました。

現在は、中国ジャイアントパンダ保護研究センターの施設で検疫を終え、故郷の環境で穏やかに暮らしています。体調は安定しているとのことで、ファンとしては一安心です。

シャンシャン(香香)|2023年に返還されたアイドル

2023年2月に涙のお別れをしたシャンシャン。彼女の名前の「香」には「花開くように香る」という意味が込められています。

現在は中国四川省の「雅安碧峰峡(があんへきほうきょう)パンダ基地」で暮らしています。

2025年6月の8歳の誕生日には日本から多くのファンが駆けつけました。また、「2025年四川文創週間」ではシャンシャンをテーマにしたグッズが好評を博すなど、中国でも人気者になっています。

8歳を迎え、お婿さん候補として「チャオリャン」「チンチン」「ガンバンアー」などの名前が噂されています。素敵なお母さんになる日も近いかもしれません。


パンダの名前はどうやって決まる?命名のルールと傾向

なぜ同じ音を繰り返す名前が多いの?

「シャンシャン」「レイレイ」のように音を繰り返す名前は、中国語の「畳語(じょうご)」という文化に由来します。これは親しみや愛情を込める呼び方で、日本語の「〜ちゃん」に近いニュアンスがあります。

実はこれ、世界のルールというわけではありません。上野では初代カンカン・ランランのイメージから、「上野のパンダ=繰り返す名前」という独自の伝統が定着し、公募でもそういった名前が選ばれやすくなっています。

歴代パンダの名前の漢字と意味

それぞれの名前には、その時代の願いが込められています。

  • 平和への願い: 和歌山のパンダですが「桜浜・桃浜」の名前には平和への願いが込められています。上野のパンダたちも、日中友好の「平和の使者」として名付けられ、愛されてきました。
  • 未来への希望: 「シャオシャオ(暁)」の夜明け、「レイレイ(蕾)」の未来、「シャンシャン(香)」の花開く明るさ。どの名前も、私たち人間に明るい未来を予感させてくれる美しい漢字が選ばれています。

和歌山・アドベンチャーワールドの「浜家」との違い

同じ日本のパンダでも、上野と和歌山では名前のルールも現状も大きく異なります。

なぜ和歌山のパンダは名前に「浜」がつくの?

上野のパンダが「シャンシャン」と音を繰り返すのに対し、和歌山県白浜町にある「アドベンチャーワールド」のパンダには、代々「◯浜(ヒン)」という名前が付けられています。

  • 由来: 白浜(しらはま)の「浜」にちなんでいます。
  • 浜家(はまけ): 父親の「永明(エイメイ)」と母親の「良浜(ラウヒン)」を中心とした大家族は「浜家」と呼ばれ、これまでに17頭もの繁殖に成功した世界的な偉業で知られています。
  • 名前の例: 結浜(ユイヒン)、彩浜(サイヒン)、楓浜(フウヒン)など、美しい自然や願いを込めた漢字に「浜」を合わせています。

2025年6月、4頭全員が中国へ旅立ちました

実は2025年は、和歌山のパンダたちにとっても大きな「別れの年」となりました。

2025年6月28日、飼育されていた4頭(良浜・結浜・彩浜・楓浜)すべてが中国へ返還されました。これは、母親の「良浜」が高齢(24歳)になり老後を中国で過ごすためと、娘たちの将来のパートナー探しのためです。

これにより、2025年12月現在、アドベンチャーワールドにパンダはいません。日本国内で見られるパンダは、上野動物園のシャオシャオ・レイレイの2頭のみという、非常に貴重な状況になっています(2026年1月まで)。


上野動物園でパンダを見るための最新ガイド

シャオシャオ・レイレイの観覧待ち時間とルール

シャオシャオとレイレイの返還が2026年1月25日(予定)に決定したことに伴い、2025年末から観覧方法が段階的に変更されます。

  • 〜2025年12月21日: 並べば見られる方式ですが、待ち時間は平日でも150〜180分(3時間前後)になることがあります。
  • 2025年12月23日〜2026年1月12日: 「事前ウェブ予約制(先着順)」になります。予約がないと観覧エリアに入れません。
  • 2026年1月14日〜1月25日(最終日): 「事前ウェブ申込による抽選制」となります。
  • 観覧方式: 混雑緩和のため、エリアを区切って1分程度で移動する「ウォークスルー方式」です。立ち止まり続けることはできません。
  • 撮影ルール: フラッシュは厳禁です。事前のカメラ設定(AF補助光オフなど)が必須です。

パンダグッズやお土産情報

  • おでシャン ちびリュック: シャンシャンのぬいぐるみに背負わせることができるミニリュック。2025年10月発売の人気商品です。
  • ハッピーハートバウム: シャオシャオ・レイレイの絵柄を型抜きできるバウムクーヘンはお土産に最適です。園内のショップや、上野駅の「上野案内所」には、彼らの名前が刻まれたメモリアルグッズがたくさん並んでいます。

おわりに

パンダの名前は、時代の空気を映し出す鏡です。 「カンカン・ランラン」は日中国交正常化という外交の春を。 「トントン」は日本の飼育技術の進歩を。 「リーリー・シンシン」は震災からの復興を。 「シャンシャン」は平和な時代の熱狂を。 そして「シャオシャオ・レイレイ」は、コロナ禍を照らす夜明けの光を象徴していました。

2026年1月、双子が旅立つと、上野動物園からは一時的にジャイアントパンダがいなくなる可能性があります(新たな貸与協議の結果次第ですが、空白期間が生じる可能性は高いです)。 しかし、彼らの名前が忘れ去られることはありません。私たちが「シャンシャン」「シャオシャオ」「レイレイ」と名前を口にするたび、彼らの物語は語り継がれていきます。   

これから上野を訪れるあなたへ。 長い行列に並び、わずか1分の対面を果たしたとき、ぜひ彼らの名前を心の中で、あるいは小さな声で呼んであげてください。その名前は、国境を越え、時間を超えて、私たちと彼らを繋ぐ魔法の言葉なのです。

参考

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-偏愛が気づかせる、私たちの見えていなかった世界-

なぜだか目が離せない。
偏った愛とその持ち主は、不思議な引力を持つものです。
“偏”に対して真っ直ぐに、“愛”を注ぐからこそ持ち得た独自の眼差し。
そんな偏愛者の主観に満ちたピントから覗かれる世界には、
ウィットに富んだ思いがけない驚きが広がります。
なんだかわからず面白い。「そういうことか」とピンとくる。

偏愛のミカタ PinTo Times