業界用語の完全ガイド!面白い隠語からビジネス必須のカタカナ語まで意味と使い方を徹底解説【完全版】
社会人デビューしたての頃、オフィスで飛び交う「聞き慣れない言葉」の数々に戸惑った経験はありませんか? それぞれの業界には、日々の業務を円滑に進めるための独特な業界用語や、お客様には知られずにスタッフ間だけで意思疎通を図るための秘密の隠語が無数に存在します。
この記事では、現代のビジネスシーンで避けては通れない基礎的なカタカナ語から、知っていると思わず誰かに話したくなる各業界特有のディープな言葉までを網羅し、一挙に解説していきます。
これらの用語を理解することは、日々の業務スピードを上げるだけでなく、取引先とのちょっとした雑談や職場のコミュニケーションにおける「話のネタ」としても大いに役立つはずです。ぜひ、あなたが気になる業界の用語からチェックしてみてくださいね。
- 1. まずはここから!全業界共通の「ビジネス基礎用語」
- 1.1. 新入社員は必修!頻出カタカナ語
- 1.2. メールやチャットでよく見る略語
- 2. 【業界別】知っていると面白い!特徴的な業界用語・隠語一覧
- 2.1. IT・Web業界|横文字と3文字略語の宝庫
- 2.2. 広告・マスコミ業界|元祖「ギョーカイ」用語
- 2.3. 建築・不動産業界|日常語とは意味が違う?
- 2.4. 飲食・小売・サービス業界|お客様にバレてはいけない隠語
- 3. その使い方は痛いかも?業界用語の「取り扱い説明書」
- 3.1. 社外の人に使ってはいけない言葉
- 3.2. 「ルー大柴化」に注意!カタカナ語の乱用は嫌われる?
- 4. 業界用語を適度に使いこなして円滑なコミュニケーションを
- 4.1. 参考
まずはここから!全業界共通の「ビジネス基礎用語」

ここでは、業界の垣根を超えて共通して使われる、いわば社会人の「基礎体力」とも言えるビジネス用語を紹介します。特に新入社員の方や異業種へ転職された方は、これらを早い段階でマスターしておくと安心ですよ。
新入社員は必修!頻出カタカナ語
コンセンサス:事前に理解を得ること、または複数人の間で合意を形成すること
- 使用例:「来週の会議までに、関係各所のコンセンサスを取っておいてください」
- 豆知識・背景:動詞との組み合わせで微妙にニュアンスが変わるのがポイント。「コンセンサスを取る」は事前の根回し段階を指し、「コンセンサスを得る」は最終的に合意できた状態を指すことが多いですね。
フィージビリティスタディ(フィジビリ):新しい製品や事業などが、実現可能で市場価値があるものかを調査・検証すること
- 使用例:「新規事業の立ち上げにあたり、まずはフィジビを実施しよう
- 豆知識・背景:新規プロジェクトの立ち上げ時によく耳にします。ただ、一般的には少し馴染みが薄い言葉なので、相手によっては「実現可能性の調査」と言い換えてあげるのが親切でしょう。
エビデンス:証拠、根拠、裏付けとなるデータや資料のこと
- 使用例:「その提案の有効性を示すエビデンスを提出してください」
- 豆知識・背景:IT業界でのシステムテスト結果や、医療現場での臨床結果など、客観的な事実が強く求められる場面で頻発する言葉です。「エビデンスベース(根拠に基づく)」という使い方もします。
アジェンダ:会議の議題、進行表、または行動計画のこと
- 使用例:「本日の打ち合わせのアジェンダを事前にお送りします
- 豆知識・背景:単なる「目次」ではありません。「今日話し合うべき課題はこれです」という強いニュアンスを含んでいます。会議の生産性を高めるためには欠かせない必須アイテムと言えるでしょう。
フィックス:予定や内容が最終的に決定・確定すること
- 使用例:「来月のスケジュールがフィックスしたら教えてください」
- 豆知識・背景:「もうこれ以上は変更しませんよ」という強い確定の意味を持ちます。英語の「fix(固定する、修理する)」が語源です。
メールやチャットでよく見る略語
ASAP :「As Soon As Possible」の略。できるだけ早く
- 使用例:「この資料の確認、ASAPでお願いします!」
- 豆知識・背景:急ぎの要件で便利な言葉ですが、命令口調に聞こえることもあるため、目上の人に使うのは避けたほうが無難です。
MTG :「Meeting」の略。会議、打ち合わせ
- 使用例:「15時からA社とオンラインMTGが入っています」
- 豆知識・背景:スケジュール帳やチャットツールで、少しでも文字数を節約したい時によく使われますね。
FYI :「For Your Information」の略。ご参考までに
- 使用例:「FYI:競合他社の新製品リリース情報です」
- 豆知識・背景:「わざわざ返信しなくても大丈夫ですが、一応目を通しておいてくださいね」というニュアンスをスマートに伝えられる、非常に便利な略語です。
NR :「No Return」の略。直帰すること
- 使用例:「本日の午後は外回りをして、そのままNRとします」
- 豆知識・背景:営業職などで、夕方の行動予定をホワイトボードやグループチャットで共有する際によく見かけます。
【業界別】知っていると面白い!特徴的な業界用語・隠語一覧

ここからは、特定の業界で使われている少しディープな世界を覗いてみましょう。業界外の人からすると「えっ、そんな意味だったの?」と驚くようなユニークな言葉ばかりです。
IT・Web業界|横文字と3文字略語の宝庫
デプロイ:開発したシステムやアプリケーションをサーバー上に配置し、利用可能な状態にすること
- 使用例:「今夜の深夜帯に新機能のデプロイ作業を行います」
- 豆知識・背景:もともとは軍事用語の「展開する・配置する」が語源。エンジニアが作ったものを、ユーザーが実際に使える「本番環境」に反映させる、非常に重要な作業を指します。
アジャイル:「素早い」という意味。システム開発において短い期間で実装とテストを繰り返す手法
- 使用例:「今回はアジャイル開発を採用して、仕様変更に柔軟に対応しよう」
- 豆知識・背景: 最初にすべての計画をガチガチに固めてしまう従来の「ウォーターフォール開発」の対義語。変化の激しい現在のIT業界では、こちらが主流な開発スタイルとなっています。
バグる:プログラムに不具合(バグ)が発生して正常に動かなくなること。転じて、物事の調子が狂うこと
- 使用例:「スマホのアプリがバグって開けなくなってしまった」
- 豆知識・背景:昔の巨大なコンピューターの中に本物の虫(Bug)が入り込み、故障の原因になったことが語源だと言われています。今では日常会話でも使われますね。
ローンチ:新しいサービスや商品を世に送り出すこと
- 使用例:「いよいよ来週、新しい自社メディアをローンチします」
- 豆知識・背景:英語の「Launch(ロケットを打ち上げる、船を進水させる)」が語源。新しいプロジェクトが勢いよく華々しくスタートする、そんなイメージを持つ言葉です。
広告・マスコミ業界|元祖「ギョーカイ」用語
てっぺん:深夜12時(午前0時)のこと
- 使用例:「今日の撮影は押してるから、てっぺんを越えそうだね」
- 豆知識・背景: アナログ時計の短針と長針が、深夜0時に一番上(てっぺん)で重なることから来ています。夜遅くまで稼働することが多い業界ならではの時間表現です。
バミリ:舞台やスタジオで、役者の立ち位置や大道具を置く場所を示すためにテープなどで付ける目印
- 使用例:「演者さんが入りやすいように、しっかりとバミリを打っておいて」
- 豆知識・背景:「場を見る(ばをみる)」が転じて「バミリ」になった説が有力。現場ではカラフルなビニールテープ(ガムテ)がよく使われています。
ケツカッチン:次の予定がすぐ後ろに控えており、時間が限られている状態のこと
- 使用例:「ごめんなさい、今日はケツカッチンなので予定通りの時間で失礼します」
- 豆知識・背景:映像業界で撮影を止める時に鳴らす「カチンコ」の音が由来。「お尻(ケツ)の時間が決まっている(カッチン)」という切羽詰まった状態を表します。
わらう:舞台上の大道具や小道具などを「片付ける」「どかす」こと
- 使用例:「次のシーンの準備があるから、そこにあるパイプ椅子をわらっておいて」
- 豆知識・背景:邪魔なものを「払う(はらう)」が変化したという説や、「取り除いて何もないスッキリした状態にする」という業界特有の表現として定着しています。
完パケ:「完全パッケージ」の略。編集やテロップ入れなどがすべて終わり、そのまま放送・納品できる状態
- 使用例:「スケジュール通りに作業が進んだので、明日には完パケできそうです」
- 豆知識・背景:この状態になればすべての制作タスクが終了したことを意味します。「完パケ納品」という形で使われることも多いですね。
建築・不動産業界|日常語とは意味が違う?
ネコ :コンクリートや土砂を運ぶ一輪車(ネコ車)や、部材を固定するL字型アングル金物のこと
- 使用例:「手が空いているなら、そこのネコを使って砂利を運んでくれ」
- 豆知識・背景:一輪車を伏せた姿が「丸まった猫の背中」に見えるとか、金物が「猫の足」に似ているなど諸説あります。現場で職人さんたちを支える、愛着のある道具たちです。
行って来い:何かと何かが相殺して、結局プラスマイナスゼロ(トントン)になる状態のこと
- 使用例:「詳細な検討で部材が100mm薄くなったから、寸法的には行って来いになるね」
- 豆知識・背景:建設現場でよく使われますが、金融業界やその他のビジネスシーンでも「プラマイゼロ」の意味で応用されることがある便利な言葉です。
陸(ろく):建物や部材が「水平」であること
- 使用例:「この床、ちょっと不陸(ふりく)が出ているから調整が必要だな」
- 豆知識・背景:水平でない状態を「不陸(ふりく)」と呼びます。平らな屋根を「陸屋根(ろくやね)」と呼ぶなど、建物の精度を表すとても重要な言葉です。
サル:足場や仮設工事で使用される引っ掛け金具や、資材を吊るための補助具のこと
- 使用例:「足場を組むから、サルをいくつか持ってきて」
- 豆知識・背景:金具がパイプなどにぶら下がっている姿が、木にぶら下がる動物の「猿」に似ていることから名付けられました。「ネコ」と並んで動物由来のユニークな用語ですね。
飲食・小売・サービス業界|お客様にバレてはいけない隠語
アイドルタイム:飲食店などで、お客様が少なく業務が比較的落ち着いている時間帯(主に14時〜17時頃)
- 使用例:「アイドルタイムの間に、ディナータイムに向けた仕込みを終わらせよう」
- 豆知識・背景:英語の「idle(仕事のない、遊んでいる)」が語源。対義語は「ピークタイム」です。単なる休憩時間ではなく、清掃や仕込みなど、次の売上のために有効活用すべき時間とされています。
3番:お客様に悟られずにトイレに行くことや、小休憩を伝えるための隠語
- 使用例:「すみません、少しだけ3番に行ってきます」
- 豆知識・背景:食事中のお客様の近くで「トイレ」という直接的な表現を避けるための配慮から生まれました。店舗によっては「1番」や「4番」など、番号が異なることもあります。
山彦(やまびこ):一人のスタッフが挨拶した際、他のスタッフ全員がそれに呼応して挨拶を復唱すること
- 使用例:「お客様が来店されたら、しっかり山彦で活気を出そう」
- 豆知識・背景: 山のこだまのように声をつなげていくことで、店内全体に活気を生み出し、お客様の来店をスタッフ全員で共有する狙いがあります。
バッシング:お客様が帰られた後のテーブルから、空いたお皿やグラスなどを下げて片付けること
- 使用例:「お待ちのお客様がいるから、あそこのテーブルを急いでバッシングして!」
- 豆知識・背景:単なるお片付けではありません。「次のお客様をご案内するためにテーブルを完全にリセットする」という、店舗の売上に直結する超重要業務なのです。
その使い方は痛いかも?業界用語の「取り扱い説明書」

業界用語やカタカナ語は便利ですが、使い方を一歩間違えると相手に不快感を与えたり、コミュニケーションの壁になったりしてしまいます。以下の点には少し注意が必要です。
社外の人に使ってはいけない言葉
業界内だけで通じる「隠語」や専門すぎる用語を、そのまま社外の人や他業界のクライアントに対して使うのは避けたほうが良いでしょう。 相手に内容が伝わらないだけでなく、「内輪ノリを押し付けられている」「配慮が足りない人だ」と受け取られ、信頼を損なうリスクすらあります。相手の立場に立ち、常に一般的な言葉に言い換えるクセをつけておくと安心です。
「ルー大柴化」に注意!カタカナ語の乱用は嫌われる?
ビジネスシーンにおいて、「コンペティター(競合)」や「デファクトスタンダード(事実上の標準)」といったカタカナ語を乱用しすぎると、「知ったかぶりをしていてなんだか鼻につく」と思われてしまう可能性があります。 意味が正しく伝わらないリスクもあるため、平易な日本語で表現できることは、できるだけ日本語で伝えるのが大人のマナー。例えば、「ショートノーティスで申し訳ありません」と言うよりも、「急なご連絡で申し訳ありません」と伝えた方が、誠意はずっと伝わりやすくなりますよ。
業界用語を適度に使いこなして円滑なコミュニケーションを
業界用語や隠語は、その業界の歴史や文化から生まれた、味わい深い言葉ばかりです。現場の業務効率を上げるための「便利なツール」である一方で、時として部外者を遠ざけてしまう壁にもなり得ます。
重要なのは、TPO(時間・場所・場面)に合わせて使い分けるバランス感覚です。 社内やチーム内では効率化のために積極的に活用しつつ、社外の方や経験の浅いメンバーに対しては、誰にでも分かりやすい言葉を丁寧に選ぶ。そんなちょっとした気遣いができる人こそが、真のビジネスパーソンと言えるのではないでしょうか。言葉を味方につけて、より良いコミュニケーションを築いていってくださいね。





