ヒス構文完全ガイド! 2025年度大学入試にも登場した話題の構文を徹底解説

2023年に若者の間で爆発的に流行した「ヒス構文」。お笑いコンビ・ラランドが生み出したこの言葉は、JC・JK流行語大賞2位を獲得し、Z世代を中心に社会現象となりました。そして2025年1月、なんと大学入学共通テストの国語問題にヒス構文が登場し、再び大きな話題を呼んでいます。
「お母さんが論理を飛躍させたり論点をすり替え、ヒステリックな語気を伴うことで相手に罪悪感を抱かせる構文」として定義されたヒス構文は、単なる流行語を超えて、家族関係やコミュニケーションのあり方を見直すきっかけを提供しています。
この記事では、ヒス構文の基本的な意味から最新の動向まで、2025年版として完全解説します。5つのタイプ別例文、TikTokでの新たな展開、そして大学入試への影響まで、ヒス構文のすべてがわかる決定版ガイドです。
目次
- ヒス構文とは何か
- ヒス構文の5つのタイプと最新例文
- 現代におけるヒス構文の進化
- ヒス構文の心理的背景と社会的意義
- 2025年の最新動向
- ヒス構文を使う際の注意点
- まとめ
速報:2025年大学入学共通テストでヒス構文が話題に
2025年1月18日に実施された大学入学共通テストの国語で、蜂飼耳さんの小説『繭の遊戯』に登場するおばあちゃんの「もうわかった、あたしが死ねばいいんでしょ、じゃあ、死ぬよ」というセリフが出題され、SNSで「ヒス構文」として大きな話題となりました。受験生からは「ヒス構文おばさん出てきて笑いこらえるのに2分かかった」「完全に集中切れた」といったコメントが続出し、ネットで大きな盛り上がりを見せています。
1. ヒス構文とは何か
基本定義
ヒス構文とは、お笑いコンビ『ラランド』のサーヤさんが定義した「お母さんが論理を飛躍させたり論点をすり替え、ヒステリックな語気を伴うことで相手に罪悪感を抱かせる構文」のことです。
流行の背景
2023年1月12日にラランドがYouTubeチャンネルで「お母さんヒス構文解説」動画を公開したことから爆発的に広がりました。この動画を見たZ世代から「うちのお母さんもこんな話し方をしていた!」と共感が集まり、Youtubeのコメント欄にもさまざまな実体験が書き込まれていきました。
社会的影響
『Z総研2023年下半期トレンドランキング』第3位、『JC・JK流行語大賞2023』コトバ部門第2位を獲得するなど、若者文化に大きな影響を与えています。
2. ヒス構文の5つのタイプと最新例文
ラランドの動画では、ヒス構文を以下の5つのタイプに分類しています。
①論理飛躍型
相手の発言を拡大解釈し、論理を極端に飛躍させるタイプ
例文:
- 子「友達の家で飲んだ麦茶美味しかったな」
- 母「あ、お母さんの入れる麦茶より友達の家の麦茶の方が美味しいってこと?じゃあもう養子にもらわれなさい」
②論点すり替え型
元々の話題から突然別の論点に持っていくタイプ
例文:
- 子「外で遊んでいる子どもの声がうるさい」
- 母「あんたが集中していないからでしょ。だから成績が伸びないんじゃない? あんた今、お母さんのこともうるさいって思っているでしょ?」
③自己否定型
自分を過度に否定することで相手に罪悪感を抱かせるタイプ
例文:
- 「はいはい全部私が悪かったってことですね」
- 「どうせ私なんて」
④大胆結論型
大胆で突飛な結論を出して議論を強制終了させるタイプ
例文:
- 「はいはい、お母さんが悪いね。じゃあお母さんが台風の目になっちゃえばいいんだ?」
⑤大量連射型
大量の言葉を一気に浴びせかけ、相手に反論の隙を与えないタイプ
例文:
- 「人間だからケンカすることもあるんだけど、分かんないんだね。人間だからね人間。人間って分かる?人間についてどう思ってんの?ねぇ、早く答えて!」
3. 現代におけるヒス構文の進化
お母さん以外のヒス構文の登場
ラランドは「お母さん以外のヒス構文はヒス構文ではない」と発信していますが、ヒス構文が広がるにつれて、お母さんではない属性のヒス構文も次々と生み出されています。
最新の派生例:
恋人ヒス構文:
- 「私の唐揚げはないの?そうだよね、私なんて揚げたての唐揚げよりもコンビニの冷えたお弁当がお似合いだよね。冷えたご飯食べすぎてお腹壊して寝込んじゃえばいいんだ」
クリエイターヒス構文:
- 「最近お題箱とかになにも入ってないからふーんみんなは僕のことどうでもいいんだそうなんだ興味ないんだ絵もどうでもいいとか思ってるんだ」
TikTokでの新たな展開
TikTokやYouTubeで「ヒス構文あるある動画」が量産され、若者を中心に急速に広まっています。「ヒス構文 作り方」というハッシュタグで様々なパロディ動画が投稿されており、ポジティブなバリエーションまで登場しています。
4. ヒス構文の心理的背景と社会的意義
セラピー的効果
ラランドの動画には「幼少期に似た経験をした」「動画を見て救われた」といったコメントが多く寄せられており、ヒス構文はお笑いのネタとして流行しただけでなく、過去と向き合うセラピーのような役目も果たしているのかもしれません。
家族関係の見直しのきっかけ
ヒス構文の背後には、「自分は相手から攻撃された」「価値を否定された」「どうでもいいと思われた」というような被害妄想があります。そして、自己防衛のために相手を攻撃したり話し合いを拒否したりするのです。この理解により、多くの家族がコミュニケーションのあり方を見直すきっかけを得ています。
5. 2025年の最新動向
大学入試への影響
2025年の共通テストでヒス構文が登場したことは、ネットスラングが現代文学に溶け込んでいる証拠であり、文学×ネットスラングの新鮮さとして注目されています。
マーケティングでの活用
企業アカウントなどが活用する際には、ユーザーに受け入れられる表現かどうか、炎上のリスクはないか、十分に注意を払う必要があると考えられています。
構文文化の拡大
「おじさん構文」「おばさん構文」に続くミーム文化の一端として広がりを見せ、世代間のコミュニケーションギャップを痛快に描写し、SNSで拡散されながら多彩にアレンジされていくのが特徴です。
6. ヒス構文を使う際の注意点
本気で使わないことの重要性
ヒス構文を使うときは以下の点を意識することが大切です:
- 本気で使わない - あくまでネタとして楽しむ
- 相手を傷つけない - 親しい関係での使用に留める
- TPOをわきまえる - フォーマルな場面では避ける
健全な活用方法
若者はLINEのメッセージやSNSのコメントなどでヒス構文を使って楽しんでいます。もちろん、親しい友人同士なので冗談だと分かります。ヒス構文でメッセージを送り合う遊びも行われています。
まとめ
ヒス構文は2023年に登場してから急速に広がり、2025年の大学入学共通テストで出題されるほど社会に浸透しました。単なる流行語を超えて、家族関係やコミュニケーションのあり方を見直すきっかけを提供している点で、現代社会における重要な文化現象と言えるでしょう。
使用する際は「本気で使わない」「相手を傷つけない」ことを心がけ、健全なコミュニケーションツールとして楽しんでください。