平成ギャルが今大ブーム!Y2Kファッションとの違いや注目ブランド完全ガイド

Z総研の調査によると、2022年上半期のZ世代トレンドランキングでは、「流行った言葉」の2位に「ぎゃる」が、「流行ったコト・モノ」の2位に「平成ギャル」3位に「ルーズソックス」がランクインしており、この傾向は2025年現在も続いています。

この平成ギャルブームは、単なるファッションの流行ではありません。SNSが普及し、「周囲と比べて落ち込む」「周囲に溶け込まなければならない」現代において、「自分を肯定するスタイル」「周囲に媚びないスタイル」はとても新しく、ヒットの要因になりました。

目次

  1. そもそもギャルとは
  2. 平成ギャルの特徴は?
  3. 平成ギャルのファッションアイテム
  4. 【2025年最新】話題のY2Kファッションとの関係
  5. 注目の復活ブランド情報
  6. 平成ギャルと令和ギャルの違い
  7. まとめ

そもそもギャルとは

「ギャル」は何となく若い女性のことであるように思われますが、年齢だけの問題でもありません。そもそもギャルとはどのような人を指すのでしょうか。ギャルの定義をご紹介します。

ギャルの定義

ギャルとは、多くの場合、露出度が高めのファッションや、派手なメイクを好む若い女性を指しています。ただし、ギャルの明確な定義はなく、多くの場合、年齢層もさまざまです。またメイクやファッションだけでなく「マインド」が重要とされることもあります。

ギャルマインドの特徴:

  • 非常にポジティブ
  • 友達思いで人情が厚い
  • フレンドリーで芯がしっかりしている
  • 美意識が高く、美しいもの・かわいいものに敏感
  • 異なった価値観同士でも柔軟に認め合う

これらの特徴により、外見は派手でも見た目とのギャップ感に驚かれることもしばしばです。

流行したギャル語

ギャルと呼ばれる女性たちは、ギャル同士でよく使われる独特の言葉を数多く生み出してきています。これらの言葉は「ギャル語」と呼ばれ、ギャルでない人たちにも広く知られてきました。

代表的なギャル語:

  • 「なう」 - 「今」を表す
  • 「それな」 - 相手の言葉に同意していることを表す
  • 「てへぺろ」 - 失敗した時の軽い反省と舌を出す様子
  • 「おにかわ」 - とてもかわいい
  • 「チョリーッス」 - ギャル系芸能人が挨拶代わりに使用

平成ギャルの特徴は?

ギャルは令和にも存在していますが、平成ギャルには平成ギャルの特徴がありました。ここでは、平成ギャルならではの特徴をご紹介します。

明るい髪色

平成ギャルの特徴は、茶髪や金髪などの明るい髪色です。茶髪といっても暗めの茶色に染めている程度ではまだまだギャルとはいえず、ほとんど金色に近い薄い茶色や、脱色して薄い金色にした髪色が特徴でした。

平成では、ギャルになりたい女性は、一様に髪色を明るくしていたといえます。また髪を根本から持ち上げて高さを出し、ゆるくウェーブをかけて長く垂らすといった、ボリュームのあるヘアスタイルも流行しました。

日焼けした肌

日焼けした小麦色の肌も、平成ギャルの特徴です。のちに白ギャルと呼ばれる、肌の白いギャルも登場しましたが、それは2000年以降のこと。特に平成前期は日焼けサロンがブームになり、ギャルといえば日焼けのイメージが定着していたのです。

とりわけ1990年代後半から2000年初頭までは、「ガングロメイク」と呼ばれるメイクが流行し、茶色い肌がギャルの象徴となっていました。「ガングロ」とは「顔黒」という意味です。日焼けサロンでの日焼けにとどまらず、焦げ茶色のファンデーションに白いアイシャドウでメイクをしており、あまりにメイクの濃いものは「ヤマンバ」とも呼ばれました。

露出度の高いファッション

平成ギャルはミニスカートやショートパンツなど、露出度の高いファッションを好んでいました。日焼けした小麦色の肌に、露出度の高い服装がギャルの定番です。

制服姿の平成ギャルであれば、学校のブラウスなどを着用する上半身の露出度はさほど高くありません。学校のスカートを短くしていたため、足が多く露出しました。一方、私服ではタンクトップ、キャミソール、穴のあいたシャツなどを、ミニスカートやホットパンツに合わせることが多かったようです。

オーバーサイズのスクールアイテム

高校生や中学生のギャル(コギャル)の間では、ルーズソックスや大きめのスクールカーディガンが流行していました。

特にルーズソックスは、1990年代後半に一大ブームとなった、当時の女子高生の必須アイテムです。ルーズソックスは、膝上まである長いソックスを足首付近でくしゃくしゃさせ、膝下の長さではきます。ちょうどいい長さをキープするため、ソックタッチという糊状のアイテムを使い、脚の気に入った位置に貼り付けていました。

アムラーファッション

90年代後半には歌手の安室奈美恵さんに憧れ、そのファッションを真似した「アムラー」と呼ばれる人たちが続出しました。

アムラーファッションは、タイトな超ミニスカート、厚底ブーツ、シャギーを入れたストレートのロングヘアーが特徴です。それまではウェーブのかかった髪がギャルの定番ですが、アムラーファッションを志すギャルはウェーブヘアから、みごとなストレートヘアに切り替えました。

なお同じころ、デザイナー篠原ともえさんのカラフルでポップな世界観を取り入れた「シノラーファッション」も流行し、シックな色使いのアムラーとともにギャルのファッションを牽引したといえます。

ギャルピース

ギャルピースとは、ピースを作って手のひらを上のほうに向けたポーズのことで、90年代にギャルの間で流行していました。プリクラや、1998年に誕生したチェキなどで写真を撮るときは、ギャルピースで撮影していたことが知られており、近年のギャルピースの流行は90年代のレトロ文化が韓国アイドルの間で流行した結果、逆輸入されたといわれています。

ただし平成のギャルピースは現在ほど手首が上に向いたピースではなく、ピースサインがタテに向かず横向き程度のものがほとんどでした。またピースではなく、手のひらをパーの形に広げて、現在のギャルピースのように手首を上向きにし、前方に出すポーズも流行しました。

平成ギャルのファッションアイテム

平成ギャルには、欠かせないファッションアイテムがいくつかあります。ここでは平成ギャルのファッションアイテムをご紹介します。

ルーズソックス

ルーズソックスは、先ほどスクールアイテムの項目で少しご紹介したファッションアイテムです。「ルーズ」という名称のとおり、ずり落ちるほどサイズが大きめで、足首で段をつくりながらはくのが平成ギャルの定番です。

特に人気が高かったのが、アメリカのソックスブランド「E.Gスミス」のルーズソックスです。当時流行していたアメカジファッションの一つとして輸入されていたソックスでした。ルーズソックスが流行したきっかけは諸説ありますが、都内で女子高生がはいていたところを雑誌で紹介され、ミニスカートやブーツに合うファッションアイテムとして全国に広まったというのが定説です。

2025年の再ブーム: 90年代後半に大流行したルーズソックスは、長さ100~150㎝のソックスをふくらはぎで留めて足元にたゆませることで足が細く見える。この流行は、当時東京ではわずか1年半ほどで落ち着き、その後20年以上、ルーズソックスは(コスプレ需要は別として)ファッショントレンドからすっかり姿を消していたが、現在再び注目を集めています。

スクール系カーディガン

スクール系カーディガンは、学校で女子高生が着られるようなベーシックなカーディガンです。デザインそのものはベーシックでもサイズがオーバーサイズで、袖や着丈や長めのほうが可愛いとされています。ゆったりと着用するほか、腰に巻くスタイルも流行しました。

ブランドは今も昔もラルフローレンが人気です。色はベージュ、白、紺が多く用いられていました。

ミニスカート

ギャルのファッションといえばミニスカートがほとんどです。とりわけ女子高生など、若い年齢のコギャルの間では、制服を短くするのが鉄則となっていました。校則が厳しくない高校に通っている場合は、裾を切って短くするのが人気です。制服を切ってしまうことに抵抗がある場合は、ウエスト部分で数回折りたたむことで丈を短くしている子も多く見られました。

ギャルは女子高生ばかりではありません。もう少し年齢層が上がるとアムラーのように、1990年代初頭まで流行が続いたボディコンスタイルを引き継ぐような、タイトなミニスカートを着用するギャルも多かったといえます。

厚底ブーツ

厚底ブーツも、平成ギャルの定番とも言えるファッションアイテムです。厚底ブーツとは、一般的には7cm以上底上げされたブーツのことをいいます。ハイヒールとは異なり、かかとだけでなく靴底全体に厚みがあるのが特徴です。

さらに2000年代には厚底ブーツが進化し、厚底サンダルも人気になりました。厚底靴の文化をトップで牽引したのが、厚底ブーツでキレキレのダンスを踊っていた安室奈美恵さんです。コギャルも大人のギャルも安室奈美恵さんに憧れ、私服シーンでは厚底ブーツや厚底サンダルを着用する機会が多くありました。

【2025年最新】話題のY2Kファッションとの関係

Y2Kファッションとは?

Y2K(ワイツーケー)とは、"Year 2000″を略した言葉で、元々は2000年を意味します。現在では意味が広がり、おおよそ1990代後半~2000年代に流行ったファッション・カルチャー全般を指す言葉になりました。

Y2Kファッションの特徴:

  • クロップド丈のトップス
  • ローライズデニム
  • ミニスカート
  • 厚底ブーツ・スニーカー
  • メタリックやシャイニー素材
  • バタフライモチーフ

K-POPアイドルが火付け役

Y2Kファッションブームのきっかけは、ハイブランドがコレクションで2000年代のファッションアイテムをリリースしたことです。さらにBLACKPINKやNewjeansなどK-POPアイドルがMV/PVやステージでの衣装にY2Kを意識したコーディネートを着用したことで、韓国や中国のZ世代(1990年代半ばから2010年代初頭生まれの世代)にY2Kファッションが浸透しました。

注目のK-POPアイドル:

  • BLACKPINK - Y2Kブームの初期火付け役
  • NewJeans - 等身大でリアルなY2Kが得意
  • aespa - 近未来感とY2Kの融合
  • IVE - 平成の「ギャルピース」をZ世代に広めた

Y3Kファッションの登場

Y2Kのリバイバルとともに、いま注目を集めているのが"Y3K"。Y2Kよりも近未来的な雰囲気を強めた、SFライクなスタイルが特徴。メタリック、アシンメトリー、AI感のあるデザインなど、ファッションだけでなくビューティやカルチャー全体に広がりつつあるトレンドとして、2025年現在注目されています。

【2025年最新】注目の復活ブランド情報

LOVE BOAT の復活

ルーズソックス人気が再燃するなど、今流行っている「平成ギャル」文化。1994年からギャル文化を創り出した伝説のブランドであり、東京・渋谷109を中心に日本中で一気に浸透したブランドである「LOVE BOAT」が復活します!

LOVE BOATの特徴:

  • 1994年から平成ギャル文化を牽引
  • ロゴ入りミラーで絶大な人気を獲得
  • 2021年に本格復活
  • New Era とのコラボキャップなど話題のアイテムを展開

ALBA ROSA の現在

平成ギャルブランドの代表格「ALBA ROSA(アルバローザ)」は、現在も公式サイトでプリントアーカイブなどの情報を発信しており、過去のデザインの魅力を伝え続けています。

ALBA ROSAの豆知識:

  • 「アルバローザ」はローマ生まれの女性の名前で、意味は「バラ色の夜明け」
  • 1975年創設の歴史あるブランド
  • ハイビスカス柄などで人気を博した

購入時の注意点

Temu社のショッピングサイト上で、アルバローザの偽造品が販売されている事実が確認されましたので、購入時は公式ルートでの購入をおすすめします。

平成ギャルと令和ギャルの違い

肌の色

平成ギャルは日焼けした肌が定番でしたが、令和ギャルは日焼け派と美白派に分かれています。

ギャルに限らず、女性たちの間で美白ブームが続くなかで、令和では美白重視のギャルが主流になっているともいえるでしょう。しかし令和になっても、平成のように小麦色の肌を好むギャルもいます。

一方、令和ではガングロメイクのような派手なメイクをしているギャルはあまり見かけません。美白派でも日焼け派でも、ナチュラル感のあるメイクが人気です。

アイメイク

令和ギャルは、昭和・平成ギャル以上に「ナチュラルなアイメイクへのこだわり」が強いことが特徴です。

平成ギャルのアイメイクは派手なものが定番で、リキッドアイライナーで描いたアイライン、細い眉、つけまつげなど、目を過度なまでに強調するアイテムがたくさん使われていました。

一方、ナチュラル感を重視する令和ギャルは、平成ギャルほど派手なアイメイクは好みません。ただし目力をアップさせるため、アイライナーは必須アイテムになっているといえます。まつ毛に関しては平成のようなつけまつげではなく、より自然に見えるまつ毛エクステが人気です。

ヘアスタイル

昭和ギャルは聖子ちゃんヘアー、平成ギャルは茶髪・金髪のようなブームがありましたが、令和ギャルは自分の髪質や個性に合ったヘアスタイルを選ぶ傾向にあります。

平成ギャルの髪の色は明るいカラーリングが特徴で、ヘアスタイルも盛り盛りのスタイルが流行していました。一方、令和ギャルは落ち着いたカラーリングを好む傾向があります。髪色は金髪よりもナチュラルなブラウンが多く、平成にはなかったアッシュカラーや、金髪に近いように見えて落ち着き感のあるミルクティーカラーも選ばれることが増えました。

服装

平成ギャルの服装は、ミニスカートやショートパンツ、キャミソールなど、露出度高めのファッションが人気でした。

一方、令和ギャルのファッションは露出度が低めで、ロングスカートやパンツなど落ち着いた服装を好む傾向があります。ダメージジーンズをはきこなしていたり、スカートも短いとはいえ平成ほどでなかったり、平成のようにタイトなミニスカートではなくフレアスカートが主流になっていたりという違いがあります。

ただし注目すべき点: 厚底ブーツとルーズソックスは、令和に入ってブームが再来しているようです。

持ち物

平成ギャルの持ち物といえば、代表格は携帯電話でしょう。今でいうガラケーに大量のストラップを付けて持ち歩くのが平成ギャルの定番で、お気に入りをすべて付けるため、ガラケーそのものよりもストラップのほうが体積が大きいこともよくありました。

一方、令和ギャルの持ち物は基本的にスマホと財布のみです。そのほか、韓国コスメやスマホ充電器などを持ち歩いている女性もいますが、全体として荷物はさほど多くなく、バッグも小さめのことが多いでしょう。

マインド

昭和・平成ギャルの最強スピリットはそのままに、女の子らしさや清楚さが取り入れられているのが令和ギャルの特徴です。

また、平成ギャルのように流行を追いかけるのではなく、自分らしいファッションやヘアスタイルを選ぶ女性も多くみられます。平成ギャルには、安室奈美恵さんなど流行を牽引する芸能人がいました。しかし令和ギャルには歌手や女優など特定の憧れが存在しません。その分、自分のギャル像を大事にするマインドをもっているのが令和ギャルであるといえます。

まとめ

平成ギャルブームは2025年も継続中!その理由は...

  1. Z世代への強いアピール力 - Z世代にとって、平成ギャルブームは自分たちの幼少期もしくは生まれる前のトレンドのため、Y2Kファッションは目新しく、新鮮だった
  2. 自己肯定のメッセージ性 - SNS時代において「自分らしくいること」「周囲に媚びないスタイル」が新鮮に映る
  3. K-POPアイドルの影響 - 世界的な人気を誇るアーティストたちがY2Kスタイルを取り入れ
  4. ブランドの復活 - LOVE BOATなど伝説的ブランドの復活で話題性が高まる
  5. 進化したスタイル - 単純な復刻ではなく、令和らしくアップデートされたファッション

ファッションのトレンドは20年周期、とも言われています。昨今の平成レトロブームや、Z世代の推し活事情などとも合わせて考えていくと、Y2Kファッションは一過性のブームというよりも、ファッショントレンドにおける新しい価値観のひとつととらえることもできそうです。

平成ギャルは日焼けした肌に露出度の高い服装が特徴で、明るい髪色も人気でした。令和では、平成ギャルの時代に流行したルーズソックスや厚底ブーツが再ブームとなっています。ブームに乗りつつも平成ギャルのかわいさが気になるなら、平成ギャルのファッションを自分らしく取り入れてみるのもおすすめです。

参考文献・引用元

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-偏愛が気づかせる、私たちの見えていなかった世界-

なぜだか目が離せない。
偏った愛とその持ち主は、不思議な引力を持つものです。
“偏”に対して真っ直ぐに、“愛”を注ぐからこそ持ち得た独自の眼差し。
そんな偏愛者の主観に満ちたピントから覗かれる世界には、
ウィットに富んだ思いがけない驚きが広がります。
なんだかわからず面白い。「そういうことか」とピンとくる。

偏愛のミカタ PinTo Times