石拾いのつぶやき。第三回〜石並べ〜

Deep

石。石。石。石に魅せられた私。
究極の活動「石拾い」のあとに待っているのは「石並べ」。
石自体には何も手を加えない。ありのままを楽しむ。木の板や、白い紙の上に並べたり、水に浸したりする。日の光が差した時にできる石の影までもが美しい。石の配置は奥が深く、二つの石の寄り引きだけでも印象はずいぶん変わる。色形、大きさ、石の反射の違い、並べる数。無限の可能性を感じながら一つの調和を探る。石を拾うことを祈りとするならば、石を並べることは儀式のようなものなのかもしれない。不思議で美しい、神秘の石世界を存分に味わっていただきたい。

十二石

十二の石を並べる。十二支。十二ヶ月。春夏秋冬。諸行無常。巡り巡って今ここに在る石に感謝する。

豆子十二石
木の実の十二石

空の十二石。石と空は似ている。色も模様も様々だ。青空雨空曇空。雪空。朝空夕空夜空。星空。空空空。

ワープする十二石

空想の浜

いつか見た浜は夢かもしれない。今この手にある石たちを、水の中に落としてみる。この世のどこかにありそうで、どこにもない奇跡の浜。

和染のような石ころたち

凪の水中、石ゆらゆら。あれもこれも美しい。

どこか懐かしく、不思議な石。すもも、金平糖、あさり、そばぼうろ。

昼下がりの夢と波

窓辺の宇宙

白い場に石を並べると、窓辺に広がる無限の物語。石は宇宙、宇宙は石。

私の窓辺は石宇宙の最果てへ。

石の夢を見つづけているようだ。虹色の石を探す旅。

百億光年の彼方から窓辺にワープ。石ころ小宇宙。

連石

大中小、赤青黄。石それぞれの趣と重力が互いに及ぼし合いながら調和していく。

すべすべの三連石。うぐいす、黒、薄茶。美しい。

星雲三連石。うねうね、もやもや、きらきら。混じり合う色彩が美しい。

テーブルに置かれた卵

中程度の精度で自動的に生成された説明
親子たまごボーロ石

石の光

波打ち際で輝く瑪瑙を拾い上げる。暗闇で再び輝くこの存在は奇跡なのかもしれない。

何かが生まれ出そう。

奇跡の輝き。

暗闇を照らす一つの石。星の始まりか、生命の源か。

並行石世界

同じ石でも見る方向によって世界が変わる。向こうに見えるあの石はどんな世界なのだろうか。

ベルの塔

石世界

ひとつの石を観測する、石のための時間。まだ見つけられていない石の世界。石の表面に降り立ち散歩でもするように、心象風景と重ね合わせ味わっていく。

夕焼け空に凪の海のよう。淡い桃色と碧色が美しい。どこにもないこの海へ行きたい。神奈川の海の石。

満天の星のよう。漆黒に散りばめられた半透明の結晶が美しい。青森の海の石。

ミントチョコのよう。波打ち際の思い出。ペールグリーンとブラウンのマーブリングが美しい。石川の海の石。

遠くに光る稲妻のよう。靄がかかった渋めの碧と繊細な白線が美しい。静岡の海の石。

砂の惑星。心に染みる風景石。ここが何処なのかはわからない。
グレージュベースに流れるブラウンが美しい。富山の海の石。

石並べを終えて

ふと見ると石が転がる。ある時ある瞬間に石に光が差す。思い出しては過ぎ去る石の思い出を留めておきたい。永遠に眺めていたい。
石が美しいこと、石が美しいと思えることに感謝。

石の人

石の人

Ishinohito

石を拾い並べる人。海で石拾い、時には川で石拾い。石を求めて旅に出る。拾った石を眺めているとあの光が蘇る。音が聞こえる。不思議と癒しと孤独が織りなす石拾いの思い出。